はじめに
5月14日は「温度計の日」です。
この日は、1686年にガリレオ・ガリレイの弟子であるダニエル・ガブリエル・ファーレンハイトが温度計を発明したことを記念して制定されました。
温度計は、私たちの日常生活だけでなく、医療、科学、産業など幅広い分野で活用されており、現代社会にとって欠かせない道具の一つです。
今回は、温度計の歴史や種類、測定の仕組みについて詳しく解説します。

温度計の歴史
温度を測るための道具は、古代から研究されてきました。
しかし、現在のような精密な温度計が登場したのは17世紀のことです。
- 1593年 - ガリレオ・ガリレイが空気の膨張と収縮を利用した簡単な温度測定器「サーモスコープ」を考案。
- 17世紀 - イタリアの科学者サントリオ・サントリオがサーモスコープを改良し、目盛りを付けた温度計を開発。
- 1686年 - ダニエル・ガブリエル・ファーレンハイトがアルコール温度計を発明。
- 1714年 - ファーレンハイトがより精度の高い水銀温度計を開発し、華氏(°F)温度目盛りを考案。
- 1742年 - スウェーデンのアンデルス・セルシウスが摂氏(°C)温度目盛りを提案。
- 20世紀 - デジタル温度計や赤外線温度計などの新技術が登場。
温度計の種類
温度計にはさまざまな種類があり、用途によって使い分けられています。
- 水銀温度計 - 水銀の膨張・収縮を利用して温度を測る。
- アルコール温度計 - 水銀の代わりにアルコールを使用し、安全性が高い。
- デジタル温度計 - 電気抵抗を利用して測定し、数値をデジタル表示する。
- 赤外線温度計 - 物体から放射される赤外線を検出し、非接触で温度を測定する。
- サーミスタ温度計 - 電気抵抗の変化を利用した高精度な温度計で、医療や産業で使用される。
温度計の仕組みと測定原理
温度計の測定原理は、物質が温度変化によって膨張・収縮する性質を利用しています。
- 膨張式温度計 - 液体(水銀・アルコール)が温度によって膨張・収縮し、目盛りで温度を読み取る。
- 電気式温度計 - 電気抵抗や半導体の特性変化を利用して温度を測定。
- 放射温度計 - 赤外線の放射量を測定して温度を算出。
温度計の活用分野
温度計は、私たちの生活のさまざまな場面で活用されています。
- 医療分野 - 体温計として病気の診断や健康管理に使用。
- 気象観測 - 気温の測定や天候予測に不可欠。
- 食品管理 - 冷蔵庫や調理時の温度管理に利用。
- 産業・工業 - 工場や機械の温度監視に使用。
- 研究分野 - 科学実験や精密測定に欠かせない。
まとめ
- 5月14日は「温度計の日」で、ファーレンハイトによる温度計発明を記念する。
- 温度計の歴史はガリレオの「サーモスコープ」から始まり、近代科学とともに発展した。
- 水銀温度計、デジタル温度計、赤外線温度計など、用途に応じた多様な種類がある。
- 温度計は医療、気象、食品、工業、研究など幅広い分野で活用されている。
私たちの生活に密接に関わる温度計。
この機会に、温度測定の重要性について改めて考えてみてはいかがでしょうか?