はじめに
4月11日はメートル法公布記念日です。1921年(大正10年)に日本でメートル法が正式に公布されたことを記念して制定されました。
私たちが普段使っている「メートル」「グラム」「リットル」といった単位は、すべてメートル法に基づいています。
しかし、日本がメートル法を採用するまでには長い歴史がありました。今回は、メートル法の成り立ちや、日本への導入過程、現在の単位制度について詳しく解説します。

メートル法とは?
メートル法は、長さ・質量・体積などの単位を統一するために制定された国際的な単位体系です。
もともとはフランス革命の時代に提案され、1799年に正式に採用されました。
その後、世界各国へ広まり、現在ではほとんどの国がこの方式を使用しています。
日本とメートル法の関係
日本では明治時代に西洋の技術や文化を積極的に取り入れ始めたことをきっかけに、計量単位も統一する必要が出てきました。
それまでは「尺」「貫」「匁」といった独自の単位が使われていましたが、国際的な貿易や工業化の進展に伴い、統一規格が求められるようになりました。
1875年、日本はフランス主導の「メートル条約」に加盟し、国際的な単位体系の導入を決定しました。
しかし、すぐには普及せず、伝統的な尺貫法との併用が続きました。
メートル法の正式公布
1921年(大正10年)4月11日、日本政府は「メートル法の施行」を公布し、正式にメートル法を採用しました。
しかし、これまで使われていた尺貫法はすぐに廃止されず、長い期間にわたって併用されました。
その後、1951年に「計量法」が改正され、メートル法への完全移行が進められました。
さらに、1999年には計量法の改正により、尺貫法の使用が原則禁止となりました。
現在、日本で使用されている単位はメートル法に統一されています。
メートル法の利点
メートル法には以下のような利点があります。
- 世界共通の単位体系であるため、国際的な取引や研究において便利
- 10進法に基づいており、計算が簡単
- 科学技術の発展に適した体系
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まとめ
4月11日のメートル法公布記念日は、日本がメートル法を正式に公布したことを記念する日です。
日本では明治時代からメートル法の導入が進められ、1921年に正式に公布されました。
その後、計量法の改正を経て、現在では完全にメートル法が定着しています。
世界共通の単位体系として、私たちの生活や科学技術の発展に大きく貢献しています。