はじめに
日本酒といえば、多くの銘柄が存在しますが、その中でも特に有名なブランドのひとつが「獺祭(だっさい)」です。
洗練された味わいとこだわりの製法で、多くの人々に愛されているこの日本酒は、国内外で高い評価を受けています。
獺祭とはどのような日本酒なのか、その特徴や魅力について詳しく紹介していきます。
獺祭の由来と歴史
獺祭は、山口県の旭酒造が手がける純米大吟醸の日本酒ブランドです。
「獺祭」という名前は、獺(カワウソ)が魚を捕まえて岸に並べる習性に由来しており、「獺祭文」という言葉としても使われます。
これは、文人が多くの書物を並べて学ぶ様子を表しており、知的な響きを持つ名前として採用されました。
もともと旭酒造は一般的な地酒を作る小さな酒蔵でしたが、品質に徹底的にこだわり、純米大吟醸のみを製造する方針に切り替えました。
その結果、獺祭は全国的な人気を獲得し、日本酒の新たなスタイルを築くことになりました。
2014年度の売上高は46億円。
アメリカ、フランスなど24カ国に輸出されており、同年4月に来日したアメリカのオバマ大統領に安倍晋三首相が贈ったのもこの『獺祭』だったということです。
獺祭の特徴
獺祭の大きな特徴は、純米大吟醸のみを製造している点にあります。
一般的な日本酒にはさまざまな種類がありますが、獺祭は米の磨きにこだわり、雑味のない澄んだ味わいを追求しています。
- 精米歩合のこだわり
獺祭は、精米歩合(米の外側を削る割合)を極限まで高め、米の芯だけを使用しています。
特に「獺祭 磨き二割三分」は、精米歩合23%という驚異的な削り込みを行い、フルーティで雑味のないクリアな味わいを実現しています。 - フルーティな香りと繊細な味
一般的な日本酒と比べて、獺祭は香りが華やかでフルーティなのが特徴です。
リンゴやメロンのような甘い香りがあり、初心者でも飲みやすい仕上がりになっています。 - 醸造のこだわりとITの技
旭酒造の酒造りは独特であり、従来の杜氏と呼ばれる専門家集団による伝統的な手法を廃止し、代わりに発酵中の米の温度や水分含有率など、酒造りの全工程で詳細なデータを蓄積。
その分析から最適な「次の一手」を導き出すという全く新しい製造法を確立させた。
なぜ獺祭は人気なのか
獺祭がここまで人気になった理由には、いくつかの要因があります。
- 飲みやすさ
フルーティでクセが少ないため、日本酒に慣れていない人でも楽しみやすい。 - 高品質な純米大吟醸
日本酒の中でも最高級とされる純米大吟醸のみを扱い、品質に一切妥協しない。 - 海外でも評価が高い
獺祭は日本国内だけでなく、海外のレストランやホテルでも提供されることが多く、世界的にも認知度が高まっている。
まとめ
獺祭は、山口県の旭酒造が生み出した純米大吟醸の日本酒ブランドであり、徹底した品質管理と洗練された味わいで多くの人々に愛されています。
特にフルーティな香りと滑らかな口当たりが特徴で、日本酒初心者から愛好家まで幅広く支持を集めています。
日本酒に興味がある人は、ぜひ一度獺祭を味わってみて、その魅力を体感してみてはいかがでしょうか。