はじめに
卒業式の日、好きな人に第2ボタンをもらう——これは日本の学校文化の中で特別な意味を持つ伝統のひとつです。
特に学ランを着た男子生徒が、好きな相手に第2ボタンを渡す光景…女子生徒が好きな男子生徒から第2ボタンを受けとる光景は、青春の象徴とも言えます。
しかし、なぜ第2ボタンなのでしょうか?また、最近では学ランよりもブレザーを採用する学校が増えていますが、ブレザーの場合でもこの文化は続いているのでしょうか?
卒業式のボタン文化の由来や、制服の違いについて詳しく解説していきます。
第2ボタンの意味とは?
第2ボタンを渡す習慣が始まったのは、戦時中の日本がルーツだと言われています。
当時、出征する兵士が愛する人に形見として制服のボタンを渡す風習がありました。
特に心臓に最も近い場所にある第2ボタンは、「自分の想いを込めて渡す」という意味があり、大切な人に託されていたのです。
この習慣が時代とともに変化し、卒業式の文化として定着しました。
好きな人に第2ボタンを渡すことで「君のことが好きだった」「これからも忘れない」という気持ちを伝える、青春のワンシーンとして受け継がれています。
第2ボタンは学ランじゃないとダメ?
伝統的には学ランの第2ボタンが象徴的ですが、近年はブレザーの学校も増えています。
では、ブレザーの制服ではどうすればいいのでしょうか?
ブレザーには学ランのような「ボタンが並んだデザイン」がないため、第2ボタンを渡す文化そのものが薄れている学校もあります。
しかし、ボタンにこだわらず、ネクタイや校章バッジなどの代わりになるアイテムを渡すケースが増えています。
たとえば、
- ネクタイやリボン
- 校章バッジ
- 第一ボタン(または袖のボタン)
などが「好きな人にあげるもの」として選ばれることがあります。ブレザーの学校でも、この伝統を形を変えて受け継いでいるのです。
また、関連で学ランのランってなに?という記事もあるので参考にしてください。
ボタンを渡す側の心理
卒業式の日、ボタンを渡す側の心理もさまざまです。
- 密かに想いを伝えたい
告白する勇気はないけれど、卒業式という特別な日だからこそ、気持ちを伝えたいと考える人も多いです。
ボタンを渡すことで、「好きだった」「これからも忘れない」という気持ちを表すことができます。 - 思い出として渡したい
相手に特別な感情がなくても、仲の良い友人や後輩に記念として渡すこともあります。
「これまでありがとう」「忘れないでほしい」といった意味を込めている場合もあります。 - 照れや迷いがある
好きな人に渡したいけれど、勇気が出ない、断られたらどうしようといった不安を抱えている人も少なくありません。
中には、卒業式の雰囲気に後押しされて、勢いで渡すケースもあります。 - 憧れの人に選んでほしい
人気のある先輩や有名な生徒は、複数の人から「ボタンが欲しい」と言われることがあります。
誰に渡すべきか迷い、結果として親しい人や特別な関係の相手を選ぶこともあります。
まとめ
卒業式の第2ボタンには、「大切な人に想いを伝える」「青春の思い出を形にする」という意味があります。
学ランがルーツではありますが、ブレザーの学校でも、ボタンに代わるアイテムを渡すことでこの文化は続いています。
卒業という節目に、好きな人や憧れの先輩に気持ちを伝える方法として、今後もこの習慣は変化しながら受け継がれていくでしょう。