「くまのプーさん」の著作権が切れたって本当?利用時の注意点を徹底解説

はじめに

「くまのプーさん」は、多くの人に愛され続けている世界的なキャラクターです。しかし、近年「プーさんの著作権が切れた」という話題が注目されています。
でも、「自由に使える」と聞いても、実際にはどこまで自由なのか不安に思う方も多いのではないでしょうか?この記事では、くまのプーさんの著作権に関する仕組みと注意点について分かりやすく解説します。

著作権が切れたとはどういう意味?

著作権が切れるとは、その著作物を誰もが自由に使えるようになることを意味します。
これは、一定期間が経過すると、文化や創造活動を促進するために適用される法律の仕組みです。

日本における「くまのプーさん」の著作権

  • 原作1作目「クマのプーさん」の文章部分のみが2017年5月21日に著作権切れ。
  • 原作2作目「プー横丁にたった家」の文章も現在は著作権が切れています。
  • ただし、原作の挿絵部分や翻訳された文章には、まだ著作権が存在しているものがあります。

アメリカにおける著作権状況

アメリカでは、2022年に原作1作目の文章および挿絵がパブリックドメイン(誰でも自由に使える状態)になりました。
ただし、ディズニー版のプーさんには引き続き著作権が存在します。

注意が必要なポイント

「くまのプーさん」を利用する際には、次の点に気を付ける必要があります。

1. ディズニー版の要素は利用不可

多くの人が思い浮かべる「赤い服を着たプーさん」は、ディズニーが独自にデザインしたキャラクターです。
この要素にはディズニーの著作権が存在するため、赤い服を着たプーさんをそのまま使うことはできません

2. 商標権に注意

ディズニーは「Winnie the Pooh」という名称を商標登録しています。
そのため、この表記を商業的に利用する際は注意が必要です。一方で、「クマのプーさん」や「プー」といった名称は利用可能な場合があります。

3. 挿絵の利用

原作の挿絵(E.H.シェパード作)には日本では著作権が存在しています。
これらを使用する場合は、著作権者からの許可が必要です。

4. 翻訳版の文章利用

日本語訳された文章も著作権で保護されているため、翻訳部分をそのまま利用することはできません。

著作権切れを利用した新たな試み

「プー あくまのくまさん」の事例

2023年に公開されたホラー映画「プー あくまのくまさん」は、原作の著作権切れを利用して制作されました。
この映画では、原作のプーさんが親友クリストファー・ロビンに見捨てられた結果、殺人鬼となるという独自のストーリーが展開されています。

このように、著作権切れの部分を活用することで、これまでにない新しい作品を生み出すことが可能になります。
ただし、映画制作の際にも、ディズニー版のデザインや挿絵が含まれないよう細心の注意が払われています。

利用時の具体的な注意点

1. 自分でデザインを作成する

「黄色いクマ」や「クマのぬいぐるみ」といった原作にある文章からインスピレーションを得て、自分でデザインを作成するのは問題ありません。
ただし、赤い服を着せるなど、ディズニー版に類似する表現は避けましょう。

2. 許可を得る

挿絵や翻訳版の利用には、著作権者に問い合わせて許可を得る必要があります。これは特に商業利用の場合に重要です。

3. 商標に配慮する

「Winnie the Pooh」を含む名称を商品名や広告に使用する際は、商標侵害に注意してください。

まとめ

「くまのプーさん」の著作権が切れた部分を活用することで、新たな創造活動が可能になります。しかし、ディズニー版の要素や挿絵、翻訳版など、著作権が残っている部分には細心の注意が必要です。正しい知識を持ち、ルールを守って利用することで、トラブルを避けながら「くまのプーさん」の魅力を新たな形で楽しむことができます。

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