はじめに
美容整形外科の医師を目指すには、どのような道をたどる必要があるのでしょうか?医師免許を取得してすぐに美容整形外科医になれるのか、また総合病院に美容整形外科があるのかなど、この記事では美容整形外科医になるためのプロセスや実情について解説します。
美容整形外科医になるにはどの専門から?
美容整形外科医になるには、主に以下の専門分野の医師が転向することが多いです。
1. 形成外科
美容整形外科医の多くは、もともと「形成外科」の専門医として経験を積んでいることが多いです。
形成外科は、顔や身体の機能や外見を改善することを目的とした外科で、主にケガや先天的な異常、手術後の修復などが行われます。
この経験を基に、美容的な手術に特化した美容整形外科へと進む医師が多いです。
2. 皮膚科
皮膚科から美容整形外科へ進む医師も存在します。皮膚の構造や治療に精通しているため、美容的な手術や皮膚改善に関する知識が活かされます。
特に、シワ取りやレーザー治療など、外科的な処置を伴わない美容施術に強い医師が多いです。
3. 一般外科
一般外科の出身者も美容整形外科に進むケースがあります。
外科手術のスキルがあり、外科的処置を含む美容整形の分野に適応することが可能です。
特に体の脂肪吸引や豊胸手術など、身体全体の施術に関連する場合、一般外科での経験が役立つことがあります。
医師免許取得後すぐに美容整形外科医になれるのか?
美容整形外科医になるには、医師免許を取得しただけではすぐに従事できるわけではありません。
通常は、医師免許取得後に臨床研修を経て、自分が専門とする診療科(形成外科や一般外科など)で数年の実務経験を積むことが必要です。
臨床研修と専門分野の経験
医師免許取得後、2年間の臨床研修が義務付けられています。この期間中、内科や外科などの基本的な診療科を回り、医療現場の経験を積みます。
美容整形外科を専門にしたい場合は、その後形成外科などの関連科に進み、さらに数年の経験を積む必要があります。
美容整形専門のクリニックでの研修
美容整形外科医になるには、総合病院での経験だけでなく、美容整形に特化したクリニックでの研修や実務経験も重要です。
美容クリニックでの実践的な研修を通じて、細やかな技術や患者との接し方を学びます。
総合病院に美容整形外科はあるのか?
美容整形外科という名称で診療を行う科は、通常の総合病院にはあまり見られません。
しかし、「形成外科」として美容整形に近い治療を提供している場合があります。
形成外科と美容整形外科の違い
形成外科は、先天的な異常や外傷後の再建、機能回復を目的としています。
一方、美容整形外科は、美的な改善を目的とする外科分野です。したがって、総合病院では形成外科としての診療が中心であり、純粋な美容目的の手術は民間の美容クリニックや専門医院で行われることが一般的です。
まとめ
美容整形外科医になるには、形成外科や皮膚科などの専門分野で経験を積むことが多く、医師免許を取得した直後に美容整形外科医になれるわけではありません。臨床研修を経て、形成外科などの関連診療科でスキルを磨く必要があります。
また、総合病院には形成外科がある場合がありますが、美容整形外科としての診療は美容クリニックで行われることが主流です。美容整形外科医を目指すなら、実践的な経験を積むために専門クリニックでの研修が重要です。