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どうして長方形や円型や三角形はないの?ハンカチが正方形しかないのはなぜ?

2022年2月2日

元々ハンカチは長方形や三角形、円形など様々な形をしていました。
更にルイ王朝のフランスでは個性を主張するために、宝石がついていたり装飾が施されていたそうです。
しかし現在、ハンカチは殆どが正方形です。ハンカチが正方形なことになにか意味があるのでしょうか?

ハンカチの歴史

ハンカチの歴史は古く諸説がありエジプト文明、ギリシャ、ローマ時代などと言われており、紀元前3000年のエジプトでは手や汗をぬぐう為に、麻の端切れを手ぬぐいとして使用していました。

日本に入ってきたのは鎌倉時代からと言われています。勿論その頃はハンカチーフなどと呼ばれておらず、手ぬぐいとして使用されていました。

明治時代になりようやく西洋文化が入ってくると、洋装化が進み手ぬぐいからハンカチーフへと変わりました。
最初の頃は、ハンカチーフは貴重で高級品なために、庶民は持てず身分の高い人しか持つことができませんでした。

明治時代にハンカチーフとして伝わりましたが、既に形は正方形でした。

マリー・アントワネットがハンカチは全て正方形にするよう命じた

ルイ王朝のフランスにおいて、当時の位の高い貴婦人たちの中では、長方形や三角形、果ては円形までさまざまな形のハンカチが作られ、宝石や装飾が施されているものもあり、人々は個性を主張しあったそうです。

しかし、様々な形のハンカチがあることを煩わしく思った人物がいました。

当時フランスではファッションリーダー的存在であったフランス王妃であるマリー・アントワネットが「国内のハンカチは全て正方形に」と言いました。

これによって1785年ルイ16世が

「ハンカチのサイズは縦横同一たるべし」

との法令を布告しました。
よってこれ以降は、正方形のハンカチーフだけが普及することになりました。

実際正方形のハンカチーフは、折りたたみやすくて使いやすいし胸ポケットにも入ると、国民の中で評判となりました。
次第に正方形のハンカチーフは世界に広まり、現在に至ります。

まとめ

普段から私達が何気なく使っているハンカチの形を正方形と決めたのが、マリー・アントワネットとだと初めて知った人は多いのではないでしょうか?

マリー・アントワネットは1789年に勃発したフランス革命によって処刑された悲劇の女王として有名ではありますが…革命以前はファッションリーダーとして常に流行の中心におりました。
上流貴族の女性達からは憧れの存在として、垂涎の眼差しで見られていたようです。

彼女の一言によって法令が出るのも凄いことですが、当時はそれだけ影響力があったのかもしれません。

ちなみに日本では、11月2日がマリー・アントワネットの誕生日ですが、翌日の3日の祝日はハンカチーフの日となっています。

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