ヨーロッパにはトリコロールと呼ばれる3色旗があります。有名なものにフランスの国旗があげられます。
縦の3分割された国旗だけでなく、横に3分割された国旗、Y字に3分割された国旗もあります。
フランスの他にルーマニア、アイルランド、オランダ、ドイツ、ロシアなどがあります。
なぜ、これほどまでに3分割された国旗が多いのでしょうか?
オランダの影響
一番始めに3色旗を採用したのはオランダでした。
16世紀にオランダで独立戦争が起き、その時に使われたのが赤(当時はオレンジ)・青・白の3色の国旗でした。
独立後のオランダは貿易と商工業が盛んな国へと成長し、当時のオランダは世界でも有数の先進国となりました。
民主主義を重んじる世界のリーダー的な国がやっているので、ロシアやヨーロッパの他の国々も3色旗を真似ていったと言われます。
フランスの国旗がきっかけ
オランダの国旗を真似て、ロシアやヨーロッパの国々は国旗を3色にするようになりました。
しかし、今のように世界中に広まり世界の国旗に最も影響を与えたのはフランスの国旗と言われています。
市民革命の象徴
18世紀のフランスでは、市民達は重い税金の為に毎日働かされ…やがて革命を起こします。俗に言う「フランス革命」です。
そのフランス革命で掲げられたのが「自由・平等・博愛」の象徴として3色の国旗(トリコロール)でした。
パリを象徴する赤と青の帽章に、王家を表す白が加えられたのが由来となっています。
当時の世界では、フランス以外の国でも王や貴族によって支配されていました。
理不尽な搾取に苦しみ、不満を募らせていた市民達はフランス革命に触発され、各地で様々な革命が起こりました。
よって世界の国々は「王の国家」から「国民の国家」へと変わってきます。
フランスの3色の国旗が世界中に知れ渡り、沢山の国が3色旗を使うようになりました。
特にヨーロッパの中心の国は3色旗を使用しています。
3色旗に込められた各国の思い
ヨーロッパで3色旗を使っている国と、国旗に込めた思いをご紹介します。
オランダ
- 国民の勇気
- 信仰心
- 忠誠心
イタリア
- 愛国心、熱血
- 雪、平和主義
- 美しい国土
ドイツ
- 力、勤勉
- 血、情熱
- 名誉、栄光
ベルギー
- 勝利
- 充実
- 力
ロシア
- 高貴、率直
- 名誉、清らかさ
- 愛、寛大、勇気
まとめ
ヨーロッパは3色旗が多い理由がわかりました。
オランダの国旗が世界で初めて使われた3色旗であり、当時先進国だったオランダの影響を受けて3色旗にする国が増えました。
次にフランス革命で「自由・平等・博愛」と掲げた3色のフランス国旗がきっかけとなり、世界に影響を与えました。
今では当たり前のように色々な国の国旗を目にしますが、それぞれの歴史があり各々の意味が込められているのです。
ちなみに日本は自国を「日出ずる国」とする考え方があり、日本の国旗の赤い丸は日の出の太陽を象徴しているようです。
そして「赤色は博愛と活力、白は神聖と純潔」を意味するようです。