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ハンサムやイケメン、魅力的な色っぽい男性を「二枚目」という理由は?

2021年8月25日

覚えられないくらい沢山の日本語がありますが、意味や理由を知らないのに普段から何気なく使っている言葉も沢山あります。
普段、会話の中やテレビで「二枚目」や「三枚目」という言葉を聞いた事があるかと思います。
ハンサム、カッコイイ男性や魅力的な色っぽい男性のことを「二枚目」といいますが、なぜ「二枚目」と呼ぶのでしょうか?
「二枚目」の語源はどこからきているのでしょうか?

江戸時代の歌舞伎からきている

「二枚目」の語源は江戸時代にまでさかのぼり、元々歌舞伎で使われていた言葉が由来となっています。

江戸時代の歌舞伎では、役者によってそれぞれ演じる役柄が決まっていました。
つまり色男役の人は常に色男役をやっており、おどけ役の人は常におどけ役を演じていました。

八枚目まで存在していた

芝居小屋の前には俳優の名を書いた看板を並べて客を呼んでいました。
看板は8枚あり、看板が揚げられるということは人気と実力が金揃った役者という証でもあったそうです。

右から二枚目には色男役の俳優の名を、右から三枚目にはおどけ役の俳優の名を並べるという習慣があったそうです。

こうして現在もよく耳にします色男のことを「二枚目」おどけた感じの人のことを「三枚目」と呼ぶ習慣ができたそうです。

先述したように、二枚目や三枚目だけではなく八枚目まで存在しており、掲げられている順番によって役割が決められていました。

  1. 一枚目: 歌舞伎の物語に登場する主役
  2. 二枚目: 色事を担当する色男
  3. 三枚目: 物語のお笑いを担当するおどけ役
  4. 四枚目: 物語の中軸を担当するまとめ役
  5. 五枚目: 適役
  6. 六枚目: 適役だけども憎めない役
  7. 七枚目: 物語においての最大の敵、ボス
  8. 八枚目: 座長

得意な芸や技を十八番(おはこ)と呼ぶのは?

得意な芸や技のことを十八番(おはこ)とも読みます。
この由来については諸説あります。

元々は「じゅうはちばん」と読まれていたそうですが、江戸時代に「おはこ」と読まれるようになりました。

最も有力な説は、歌舞伎の名家である市川家が、得意演目である「歌舞伎十八番」の脚本を、封印した大事な箱にしまっておいたということから「おはこ」と読まれるようになったという説です。

まとめ

元々は歌舞伎で使われていた用語であり、俳優に使われていた言葉でした。

現代では「二枚目」「三枚目」以外の言葉は使われていませんが、こういった由来があったのです。

そして元は俳優に使われていた言葉ですが、一般でもかっこいい男性のことを「二枚目」と呼び、お調子者の男性には「三枚目」という言葉が使われます。



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