よく「オシドリ夫婦」なんて聞くよね
仲の良い夫婦のことを指すよね
でも実際、本当に絆があるわけじゃないみたいだよ?
オシドリとコウノトリ
夫婦の絆や愛情の象徴としてオシドリ(鴛鴦)やコウノトリがよく挙げられます。
特にオシドリは日本の伝統的な文化や文学の中で、そのような象徴としての役割を持っています。
それに対してこれらの鳥の実際の生態について考察してみると、以下のような特徴があります。
オシドリ
オシドリは繁殖期においては非常に強いペアの絆を持っています。象徴として文化や文学に取り入れられている背景には、その繁殖期における強い絆が影響していると考えられます。
またメスが主に子育てをします。オスは繁殖期に別のオスからメスを守るためにその周辺に留まることが多いのですが、卵が産まれてからは、メスが飼育や雛の世話をします。
主にオスはこの期間中、直接的な子育て行動は少ないとされています。
さらに、メスを守る期間が終わると子育てはメスに任せてさっさと飛び飛び立ってしまうこともわかっています。
コウノトリ
コウノトリの一部の種は、生涯を通じて一つのパートナーと組むことで知られています。
しかし実際にコウノトリの研究や観察によって、つがいの結成が一生続くわけではないことや、一部の個体が他のパートナーと交尾すること(外交尾とも言われる)が認められています。
コウノトリが赤ちゃんを運んでくる伝承は?
「コウノトリが赤ちゃんを運んでくる」という伝承は、主にヨーロッパ文化に残るものです。
この伝承の背景には、コウノトリの生態や行動が影響しています。
コウノトリは繁殖期になると、しばしば屋根や煙突の上に巣を作ることが知られています。
この子育てのシーンと緊張感、家族や出産に関連する象徴としてのイメージを持つようになったと考えられます。
さらに、コウノトリの白い体色や飛翔する姿が美しいため、神秘的なイメージや神聖視されることも影響している可能性があります。
まとめ
オシドリもコウノトリも、研究や観察によってつがいの形成が一生続くわけではないことや、他のメスやオスと交尾をすることもわかりました。
動物の行動や生態は多岐にわたるため、文化的な象徴や伝承とは異なる光景が存在することが頻繁にあります。
オシドリもコウノトリの場合も、人々が夫婦の絆として動物として感じたい美しいイメージや価値観を、その動物の特定の行動に投影している結果とも言えます。