雑学 社会

内定と内々定は何が違うの?

2023年6月21日

内定の他に、内々定なんてものがあるの?

何が違うの?

内定取り消しってよく聞くけども、法律的にはどうなんだろ?

内定と内々定

「内定」と「内々定」は特に日本の就職活動の中でよく使われる言葉で、次のように区別されます。

内々定

内々定は、企業が学生に対して「今後の選考を通過した場合、最終的に採用するつもりである」という意思を伝えるものです。
この段階ではまだ正式な採用オファーは出されていませんが、一定の安心感を学生に与えるために用いられます。
内々定は法的な効力はなく、あくまで企業の意向を示すものです。

内定

内定は企業が最終選考を通過した学生に対して出す、正式な採用の申し出です。
企業は内定を出すことで学生を正式に採用する意志を明示し、学生はこれを受け入れることで正式にその企業の新入社員となります。
内定は法的な効力を持ち、内定を出した企業は一方的にこれを取り消すことは基本的にはできません。

内定の正式名称は「始期付解約権留保付労働契約」といい、労働契約の一形態を指します。
具体的には採用後の一定期間内において、労働者または使用者が一方的に契約を解除できる権利を留保する契約形態を指します。

取り消しについて

実際に身近ではあまり耳にはしませんが、よくドラマや映画などでは「内定取り消し」というシーンがあります。実際、取り消しはどういう場合に可能なのでしょうか?

内々定取り消し

「内々定」は前述したように企業が求職者に対して、今後の選考を通過した場合に採用する意向を伝えるもので、まだ正式な採用の約束ではありません。
しかし日本の一部の業界では、内々定を出した後に一方的に取り消すことは、企業の社会的な評価を下げる可能性があります。

また内々定を出した後で取り消すと、求職者が他の就職活動の機会を失う可能性があるため、それは求職者にとって非常に大きな損害を与える可能性があります。

そのため企業は内々定を出す前に十分な検討を行い、求職者を採用する意向が確定的であると判断した場合のみ内々定を出すべきです。

一方法的には内々定は労働契約とは異なり、正式な法的拘束力はないとされています。
そのため、理論的には内々定を取り消すことは可能です。

内定取り消し

日本の労働法では、内定取り消しは原則として違法とされています。
これは内定は労働契約の一部であると認識されており、一度出された内定は一方的に取り消すことができないとされているためです。

しかし特別な事情がある場合、例えば学生が犯罪行為を行った・虚偽の情報を提供した・内定を受けた後の適性試験に失敗した、などの場合には、内定を取り消すことが可能とされています。

内定取り消しは非常に大きな影響を与え、その企業の信用を大きく損ねる行為となります。
したがって企業は内定を出す前に十分な検討を行い、確実にその学生を採用できると判断した場合にのみ内定を出すべきです。

内定辞退はしてもいいの?

一般的に、内定を受けた後で自分がその会社で働くことに合意するか再評価する余地があります。
内定を受けてから新たな情報が明らかになったり、自身のキャリアプランが変わったりした場合、内定を辞退することがあります。

内定辞退は就職活動における重要な選択の一つで、慎重に行う必要があります。
内定を辞退する場合は最大限の敬意をもって行い、可能であれば直接面談を設定し、誠実に自分の意志を伝えることが推奨されます。
また内定を辞退する理由を明確に説明し、企業が理解できるようにすることも重要です。

まとめ

内定と内々定の違いとしては、内々定は企業が求職者に対して「今後の選考を通過した場合、最終的に採用するつもりである」という意志を伝えるものです。
内々定は法的な効力はなく、あくまで企業の意向を示すものです。

一方内定は、企業が最終選考を通過した求職者に対して出す、正式な採用の申し出です。
内定は法的な効力を持ち、内定を出した企業は一方的にこれを取り消すことは基本的にはできません。

ただ、学生が犯罪を起こしたり、虚偽の情報を提供した場合など特別な事情がある場合には、取り消しが可能となっています。

これらの言葉は主に日本の就職活動の独特の文化の中で使われるもので、他の国では一般的には使われません。
それぞれの国や地域には、就職活動や採用に関する独自の文化やルールがありますので、それらを理解して活動することが重要です。

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