はじめに
日本は「地震大国」とも呼ばれるほど、地震の多い国として知られています。
日常生活の中で、地震を感じる機会が多い日本ですが、これは地球の地殻が絶えず動いていることと密接に関係しています。
この記事では、なぜ日本で地震が多いのか、世界にはどれだけのプレートが存在し、どの国が最も地震が多いのか、そして逆に地震がほとんど起きない国はどこかについて紹介していきます。
プレートと地震の関係
地震は、地球の表面を覆うプレートと呼ばれる巨大な岩盤が動くことによって発生します。
プレート同士がぶつかり合ったり、すれ違ったり、沈み込んだりする際に、地殻にひずみがたまり、それが解放されることで地震が起きるのです。
地球には大小合わせて十数枚の主要なプレートがあり、日本列島はその中でも特に複雑な場所に位置しています。
日本は、ユーラシアプレート、北アメリカプレート、フィリピン海プレート、太平洋プレートという4つのプレートがぶつかり合う場所にあります。このため、地震活動が非常に活発な地域となっているのです。
世界で最も地震が多い国はどこか
1980年から2000年の間に発生したマグニチュード5.5以上の地震を基にした統計によると、以下の国々が特に地震が多いとされています。
参考: 世界報告書国連開発計画(UNDP)「災害リスクの軽減に向けて」
順位 | 国名 | 年間平均発生回数 |
---|---|---|
1位 | 中国 | 2.10 回 |
2位 | インドネシア | 1.62 回 |
3位 | イラン | 1.43 回 |
4位 | 日本 | 1.14 回 |
5位 | アフガニスタン | 0.81 回 |
6位 | トルコ・メキシコ | 0.76 回 |
8位 | インド | 0.67 回 |
10位 | パキスタン・ペルー・ギリシャ | 0.62 回 |
日本は世界の中でも地震が非常に多い国のひとつですが、中国、インドネシア、イランといった国々も頻繁に地震が起こっている地域として挙げられます。
世界最大の地震はどこで起きた?
1900年以降に記録された地震の中で、最も大きな規模だったのは、1960年5月22日に南米チリで発生した地震です。
マグニチュードは9.5とされており、観測史上最大の地震となっています。
この地震の震源域はおよそ1,000kmにも及び、発生後には巨大な津波が発生しました。
津波は太平洋を横断し、約1日かけて日本にも到達し、大きな被害をもたらしました。
地震の規模だけでなく、津波被害の規模も非常に大きかったことで、世界的にも注目された地震です。
地震がほとんど起こらない国とは
地震がまったく起きない国というのはほとんど存在しませんが、非常に地震が少ない国として知られているのが、イギリス、フランス、スイスなどのヨーロッパ諸国です。
これらの国々は、プレートの境界から離れた安定した場所に位置しているため、体に感じるような地震がほとんど起きないとされています。
そのため、耐震性に関する意識や建築基準も日本ほど厳しくありません。
結果として、万が一地震が起こった場合には、小規模な揺れでも建物へのダメージが大きくなる傾向があります。
まとめ
日本が地震大国と呼ばれる理由は、複数のプレートが交差する地理的条件にあります。
世界には数多くのプレートが存在し、その境界に位置する地域ほど地震が発生しやすい傾向があります。
世界で最も大きな地震はチリで起きたマグニチュード9.5の地震であり、日本を含む多くの太平洋沿岸の国に影響を与えました。一方で、ヨーロッパの一部の国々のように、地震がほとんど起きない地域も存在します。
地震は自然現象で避けることはできませんが、正しい知識と備えによって被害を減らすことは可能です。
今後も地震について理解を深め、冷静に対応できる力を身につけていくことが重要です。