
演説の日
6月27日は「演説の日」です。
1874年(明治7年)のこの日、慶應義塾の創設者・福澤諭吉の門下生である高橋是清らが、東京・築地の演説会で日本初の演説を一般市民に向けて行ったことにちなみます。
当時は「民権演説会」として開催され、西洋の自由民権思想を広める目的がありました。
演説文化のはじまりと意義
この演説会は、日本における「言論の自由」や「民主的な表現」の幕開けとされます。
政府の一方通行だった情報に対し、国民自身が意見を述べるという行為が、公の場で正式に始まった歴史的瞬間でした。
福澤諭吉の精神と民衆の自立
福澤諭吉は「言論の力で国を動かす」ことを重視し、独立自尊・学問のすすめの精神を説いていました。
この流れを汲んだ門下生たちによる演説活動は、後の自由民権運動や近代憲法の成立にも大きな影響を与えました。
現代における演説の役割
現在でも選挙演説、政治討論、学生スピーチ、企業プレゼンテーションなど、演説やスピーチは社会を動かす重要な手段です。
言葉によって共感や行動を生む力は、SNS時代においても健在です。
一方で、相手を尊重しつつ自分の意見を述べる「建設的な対話」の姿勢もますます重要視されています。
まとめ
6月27日の演説の日は、言葉の力とその責任を見つめ直す日です。
誰かに何かを伝えること、それを聞くこと——その双方向の対話こそが、民主主義の原点ともいえるのではないでしょうか。