街中を走っているクルマは色々なデザインやカラーがあります。
好みの車種だけでなく、好きなカラーの車を選べるので多くのバリエーションがあります。
ですが、タイヤの色は黒ばかりです。
なぜ、タイヤの色に限って黒一色なのでしょうか?
実用的な理由がある
元々の人造ゴムや天然ゴムを加工して作る段階では黒ではありませんでした。
空気入りタイヤを自転車用に発明されたのは1888年、イギリスのJ.B.ダンロップという人でした。
その後、1895年にフランスのミシュラン兄弟が自動車に空気入りタイヤを装着させました。
しかし、この頃のタイヤはゴムの樹の樹液を固めただけの代物で耐久性に劣っていました。このままではすぐにボロボロになってしまいます。
しかもこの時のタイヤの色は先述したように白色や飴色であり、まだ黒ではありませんでした。
1912年、ゴムにカーボンブラックという炭素の粉末を混ぜると強度が強化されることがわかりました。
更にカーボンブラックは紫外線を吸収する特徴があり、屋外で使用される自動車のタイヤの補強材料としてはうってつけだったのです。
そのためゴムの半分ほどのカーボンブラックを補強剤として混ぜ、このカーボンブラックの色が真っ黒なためタイヤも黒くなってしまいました。
このような理由から、タイヤの色は黒しかないのです。
まとめ
タイヤは黒一色である理由がわかりました。
カーボンブラック以外で、ゴムに混ぜると強度が高くなるものが見つかれば良いでしょうが、そうは簡単には見つけられないのかもしれません。
現代の技術的には自動車用のカラータイヤを作ることは可能だそうですが、商品化したとしてもはたして他の色のタイヤを欲しがる人がいるのか?という需要がないという理由で市場に出回らないそうです。
タイヤの色は黒といった私達の既成概念が原因で商品化もされにくいということですが、今後カラータイヤが市場に出てくるのは当分先のことかもしれませんね。